息子への手紙

パパを許してくれ

 君がいつか読むかもしれないかもしれない、と思いながら、忘れない、忘れてはならないので、今の感情を記す。

 

 「さっきはごめんな」。それ以外、言葉が見つからない。

 

 風呂上がりに、ドーナツ遊びをしよう、と誘ってくれて、パパは少しばかりめんどくさかったけど、そんなパパに、心優しき君は、おもちゃのドーナツを2つ差し出してくれた。

 

 「ありがとう」と言った後、

 父「ジュースはありませんか」

 君「ありませ~ん」

 父「ビールはないんですか」 

 君「ないで~す」

 父「何にもないんですねぇ~」

 君「・・・・(涙)」

 

 しばし声が聞こえなくなったので、そばに行き、黙っていた君の表情をうかがうと、両目にたくさん涙をため、瞬く間に大声で泣き始めた。

 

 その時になって、初めて気が付いたよ。

 

 実に大人げない、親心のかけらもない言葉で、君の幼心を大いに傷つけ、プライドを切り裂いてしまった。冗談のつもりだ・・などと言い訳をするつもりは毛頭ない。

 

 近づいたパパを両手で全力で叩き、激しく怒ったね。当然だ。同じ男として、本当に申し訳ない。父として情けない限りだ。

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 落ち着いた後、ただただ抱きかかえ、その小さな体を包み込み、君のぬくもりを感じ、全力で謝った。パパを許してくれ。

 

 ベッドで、グータッチをして、パパを許してくれた君に感謝。

 

 そして、知らぬ間に着々と自我が育っている君の成長に乾杯。