駐夫です。
今日は、育休経験者の現役政治記者(休職中、小泉純一郎元首相の元総理番記者)として一言。
小泉進次郎議員、結婚おめでとうございます。ラスベガスにて、ヤフーニュースに接し、お相手のことも含めて、久々に驚いた。数か月後には、パパになるとのこと。二重のおめでただ。
そこでお願いがある。
進次郎議員、是非、育休を取得してほしい。
彼がブログで公表した文書には以下のように書いてある。
彼女に対する理解が深まっていくにつれ、彼女は肩書きや職業では説明できない、「滝川クリステル」という生き方を選択していると思うようになりました。
それは、自分勝手な考え方かもしれませんが、政治家を職業ではなく、生き方として捉えている私にとって「この感覚を話さなくてもわかってくれる人がいたんだ」という、同志を見つけたような気持ちでした。
「政治家を職業ではなく、生き方として捉えている」。
この一文に、自らを「政治バカ」と評した彼の、人間像が現れていると思う。
生き方の中に政治家がある。生き方の中に、パパとしての人生がある。政治家は職業ではなく、生き方の一つの断面に過ぎない。無論、生粋の政治家一族なので、生まれた時から政治家になることは宿命づけられていたという面こそあれど。
彼はここ数年、以下のように社会保障に関する積極的な提言活動を行ってきた。
自民党は今年2月、小泉進次郎氏が部会長を務める厚生労働部会の中に、若手議員らを中心とした「全世代型社会保障改革ビジョン検討プロジェクトチーム(ビジョンPT)」を立ち上げた。
(FNN PRIME)
初会合の冒頭、小泉氏は「人生100年時代を想定すると、年齢を基準とする制度の見直し、そして、多様な働き方の壁となっている制度の見直し、個人の行動変化を支える革新的な技術の導入などが必要と考えています」と述べ、「新しい社会保障の創造」が必要だと強調した。
そしてビジョンPTは、雇用・年金・データヘルス・若者の支援などテーマごとの議論を経て「令和の時代の社会保障改革」として提言案をまとめた。
小泉氏らは、現在の社会保障制度改革は給付削減か負担拡大かの二者択一的な議論だとし、第3の道を進むべきだと主張した。その第3の道とは、「発想」・「年齢」・「制度」という3つの壁を壊し、経済社会の担い手を増やすことで社会保障における受益と負担のバランス、支える側と支えられる側のバランスを回復すること(=リバランス)だとした。
そして、こうも語っている。
「子育てとか、少子化対策とか、それは小泉進次郎にはできないんです。独身だから。言っても説得力がないから」(2012年12月9日、埼玉県朝霞市での演説より)
(文春オンライン)
この演説は約7年前。この言葉を今まさに実践する時が来たと思う。
甚大な影響力を誇る彼が政治家として、育休を取得すれば、そのインパクトは計り知れない。正確に言えば、国会議員には育休制度がないので、自ら育休を宣言し、国会に登院せず、自宅などで育児に専念するという形になる。
自民党内では、父親の育休義務化に向けた議員連盟も設立され、安倍総理に提言済みだ。総理も前向きだし、菅官房長官もかねて、国会議員の育休には理解を示している。
将来の総理候補、との声も出ている進次郎議員が育休を取ることになれば、あらゆることが一気に進む。育休を取得する国会議員は続出するだろうし、民間企業・公務員の世界へも波及することだろう。
期間は問わないので、是非、取得してほしい。そして、彼なら取得すると思う。
残念ながら、私自身、育休取得の経験を会社的、社会的にフィードバックできているとは言い難い。そこまでの影響力はないし、多少、引け目に感じている面もなかったとは言い切れない。そのこともあって、今、駐夫としての発信活動に全力を挙げているつもりだ。
ところで、
私は、2005年5月から2006年9月まで、彼の父にあたる小泉純一郎元総理の番記者を務めた。その後、一時期、担当記者として追いかけまわしていたこともある。
さらには2016年10月、単独インタビューも手掛け、記事は全国の多くのメディアに掲載された。
その元総理が祖父、おじいちゃんになる。どんな顔をして、初孫を抱くのか。元番記者として見てみたいし、実に感慨深い。